【プロジェクト名称】

ビデオカメラ用電池パック増産対応
放充電端子の自動圧入化

 

とあるビデオカメラ用電池パックの増産に伴い、生産効率を改善できないかというご相談からこのプロジェクトは始まりました。

河辺商会は、これまで手動で行っていた圧入作業を以下の要領で自動化することにより、その解決を試みました。

 

 

・円形テーブルに治具を8個とし、回転方式を採用

・端子チャックは掴むことができないため、くさび型取出し方式を採用(下図参照)

 

 

という2点が当時の要件になりますが、端子は非常に小さく、かつ変形しやすい部品であるため、ロボットが掴むことができない、不良品が増える、など、様々な難題が立ちはだかりました。

 

また、自動化だけではなくスピードアップも大きなテーマである中、ひとつひとつ端子を挿入していては時間がかかってしまうため、それをどのように短縮するのかというところでも大変悩まされた案件です。

 

とくに端子の取り出しに関しては最後まで苦戦しましたが、最終的にピン先端の形状を最適化することにより、完成にこぎつけることができました。

 

 

 

結果として、従来の方法では約60個/時間だった生産効率は、ステップ①(約120個/時間)、ステップ②(約240個/時間)と大幅に向上。

合理化による400%という達成率は大きなコストメリットをお客様に提供し、注文数の増加、及び2号機の製造にまで発展しました。

 

 

総じて振り返れば、「ものをつくる(製造)」だけではない、「つくり方をつくる(生産技術)」という河辺商会のもうひとつの強みを証明することのできたプロジェクトでした。

 

【専門脚注】

くさび型=端子ばね性部を利用し、端子隙間にくさび状治具を差し込み保持する方法

2分割2工程=4つの端子を2個づつに分け、2個を2回治具に挿入

 

 


 

河辺商会の実績を紐解く「挑戦史」シリーズ。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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