- 河辺商会とは
【第九回】河辺商会を知る人〜(株)小泉製作所 小泉社長
弊社では、年に一度の方針発表会を通して、自社の進むべき方向性を確認・共有しているのですが、その中で出てきたひとつの疑問がありました。
それは、「私たち自身も気づいていない、私たちの価値があるのではないか」ということです。
もちろん価値や強みだけでなく、課題や弱点なども含め、自分たち自身のことを冷静に把握できているかというところに問題意識を感じた私たちは、「私たちのことをよく知る方」との対談を通して、それを見つけ出そうとすることにしました。
タイトルは、「河辺商会を知る人」。
タイトルは、「河辺商会を知る人」。
第九回、ご協力いただいたのは、代表同士が「さかいセカンドスタートアップ」という堺市のプロジェクトを通して知り合った小泉製作所様。
お付き合いを通じて、河辺商会はどんな会社に見えているのか。
商品自体の魅力はどうなのか。
その本音をインタビューしました。
対談
株式会社河辺商会:福田
株式会社小泉製作所:小泉様
以下、敬称略
福田:今日はよろしくお願いします。
小泉:よろしくお願いします。
福田:小泉さんとは、堺市の第二創業プロジェクト「さかいセカンドスタートアップ」からのご縁ですね。お互いそのプロジェクトの一期生で、同じ目標に向かって過ごしたということで、個人的に飲みに行ったりする関係で。
小泉:そうですね。飲みに行くこともあるし、なんやろな、福田さんは僕のキーパーソンの一人だと思ってます。僕にはないもの持ってるっていうか。会社によって、社長の役割っていうのはみんな各々違うし、規模も違うし、やってることとか業界も違うし。同じ人間なんかいないんで、僕にないものを持ってるのが、なんか福田さんな気がして。一緒にいると、得ることが多いですよね。
福田:そうですか?
小泉:相談した時に、考えがめっちゃずっと一緒っていうよりも、違う視点を教えてもらえることが多いというか。
福田:なるほどね。僕から見た小泉さんは。元々の物作りの技術力とかは当然あるんやけど、それを持ってる中小企業の社長って、まあまあそれが得意でやってる人はおるんやけどね。
ただ、小泉さんはそのプラスアルファ、人を引きつける人脈であったりとか、プラス何かに対して相談事を全部1回受け入れて、 その人のためになることだったら自分が得にならないことでも紹介したり。そこの器の広さが小泉さんにはありますよね。 だから人がより寄ってくるんだよね、小泉さん目当てに。
小泉:そして離れないっていう(笑)
福田:だから、そこはやっぱりね、ただの物作りが得意な会社とはちょっと違うなと思ってる。
小泉:やっぱりなんか人のストーリーを大事にしたいんですよ。その相談した内容というよりも、その人が今まで何をどうしてきて、その人がこのタイミングでどういう仕事で悩んで、 その先どうしたいんかみたいな、そのストーリーの応援をするのが、私なんですよね。
福田:そうやな。面白い仕事とか、面白い人と関わった仕事をすごい大事にしてはんねんなって。最初のセカンドスタートアップで出会った時も、そんなイメージをすぐ持ったな。
小泉:だから、その時の損得とかどうでもよくて。そのあと、その人とどんなことができるんかとか。お互い持ちつ持たれつで。やっぱり生きてる間仲良くしていきたい人を、どんどんどんどん周りに集めてる感じかなあ。
福田:でも、最初は無償でこういう風に相談どんどん受けるねんけど、 結果それが仕事としても続いて、お願い、またお願いねってなってますよね。 最初に強い信頼関係ができてるから、変に金額で見切られないというか。で、結果的には、どんどん、どんどん、次から次から仕事来て、業績が上がるっていう状況やね。
小泉:そう。うちの会社、根本的にその仕事はいっぱいあるし、いらないんですよ。すごい仕事の相談受けて、その先のことまで考えて色々、特にものづくりのことはすごい幅のことを伝えるんですけど、 仕事はいらないっていうのがうちなんですよ。忙しいから、別にうち、ほんまに仕事いらんねんっていう会社なんです。
福田:なんか、そんなん言うてみたいけどな(笑)多分利益率もきちんとあるから、そういうところもあるんやろうね。
小泉:やっぱ全国的にいろいろ、例えば名古屋の会社やったら、絶対近所に似たような会社あるってあるってって言って、 わざわざここまで持ってこんでもあるやろうって言いますね。そもそも、あなたがしたいって言っても、上司にお前らなんでわざわざ大阪やねんって言われたら終わりやでっていう。僕が気にしてんのはそこで、その人が「どうしても大阪やねん」って 無理に説得してもらうのは違うと思っていて。そうじゃなくて、上司の言うこともちゃんと聞けよっていう話なんですよ。近くにもあるはずやからって、そういう目線も持っといた方がいい。他のとこでやって、そしたらこうなってって、そのストーリーも僕は興味はあるんで、それを教えてほしいし。やっぱね、上司にどうしてもここがいいって言って、喧嘩してやめることになったりするのはその人のためにならないし。やっぱり、その人の株をいかに上げるかっていうのも大事やなと思って。
福田:なるほど。河辺商会も、いろんな相談を受けて、受け入れて、それでどんどん結果的に伸びていくみたいなスタンスを目指していて。小泉製作所さんは、そういう点が河辺商会の理想のモデルに近いかもしれないです。そういうのって人の部分やから、そのまま真似するには難しい部分ではあるんやけど。
小泉:工具とか機械とか、そういうのうちめちゃくちゃ自由に買いまくるんすよ、現場が。たまに何買ってんねんっていうのもあるけど(笑)でも、いるから買うわけで、なんかあった時に、すぐになかったらいけないと思うんすよね。で、 例えば、新しいものとかどんどん買っていくんですけど、それって自分のとこだけじゃなくて、他の会社が困ってたらすぐに貸してあげるためっていう気持ちもすごいあって。
福田:ほう(笑)貸す?
小泉:例えば、ハイトゲージとかノギスとか買うんやけど。新しいの毎年買ってて、 買って1年間うちが使ったやつは、他の会社さんにあげるんですよ。要するに、持ってないところにあげたりすることによって、その会社がすごい伸びる。この前、溶接機溶接器も、うちバンバン毎年新しいの買ってたりしてるんで、ちょっと古くなったって言っても5年前とか、まだまだ使えるめちゃくちゃいい状態のやつを、外注さんなり、周りの仲間が壊れてんって言ったら、あげるんですよ、うちは。
そうすることによって繋がるものっていうのは、ありますよね。50万とか80万とかしても、もうそれをあげちゃう。その代わり頑張りやー言うて。それって多分、会社にあげるんじゃなくて、「その人」にあげるんですよ。持ってない人からしたら、すごい新しくていいやつ。こんなんもらっていいですかって。うちはもう十分使って、ペイしてるんでいいんです、みたいな考え。それでうちの中も循環していってる。そうやから、うちはものをあげてるけど、結果的にどんどん周りが僕らを、うちを成長させてくれている。
福田:その考え方を会社全体で実行しようと思ったら、私自体がその考え方にならない限り、 会社としてはなかなかできへんな。 そこをいきなり小泉さんみたいになれって言われても、やっぱり一気にはなられへんやろうなと思うな。勇気がいるわ。
小泉:ある時、僕が社長になってすぐらへんの時かな。先代が年ちょい前に亡くなって、社長なったわけなんですよ、急遽。その時に、まあ外注さんとか行ったら、 これ、小泉さんとこのおやじさんにほんまお世話になって、この常盤とこのブロックもらってんみたいな話を聞いたわけよ。うちにないぐらいいいブロック。その時、何あげてんねんって思ったんですよ、実際内心は。けど、今の僕とやってること一緒やなと思って。
福田:お父さんが、先代がね。あー。
小泉:もしかしたら何か、先代から受け継いだ何かなのかもわからへん。遺伝子的にそういう、なんか人にあげたい、みたいな。
福田:それが、社員の人たちが小泉さんを見て、自分たちの会社ってやっぱ人助けしてる会社やなって思ったら、気持ちの中でちょっとゆとり生まれるよね。なんか、ギスギスしてないやん。
小泉:喋り方、言い方からやね。まず初め、僕が社長になった時とか、新入社員とか中途で来た人とか、「あいつら」みたいな感じの、外注さんを下に見る人おるんやけど、それはほんまあかんって言って。
福田:あー、そうやな。
小泉:それは全くなくて、外注さんも家族みたいに思ってるし。実は僕ね、500人1000人おろうが、おっきい会社もみんな一緒の会社と思ってるんですよ。そういう思想で、逆に、川崎重工なんかもそう言ってくれてて。エライさんとかも一緒の会社と思ってるからって。お互いにそう思える仲っていうのはやっぱり、色んなことの積み重ねですよね。
福田:なるほどな。そこの部分に関しては、会社だけじゃなくて業界的な雰囲気とかもあるんやろうけど。
小泉:でも別に僕の真似する必要もないんですよ。僕はむちゃくちゃ直感型で、思ったことバンって言う感じなんですけど、福田さんは多分もっと深く考えてて。めっちゃ考えて、やっぱこうやわ、みたいな。ちゃんと考えてるんで、ぶれない。それが本当に僕は直感だから、逆に言うと、やっぱりこう、ってどんどん変えていく派。その見てる位置が違うっていうか、全然考え方が違うので、だから面白いんですよ。
そっちも大事やし、こっちも大事やし。両方ともが必要、要所要所で。だから、今一緒にオープンファクトリーとか動かしていくっていう時にうまくいってるんかなって。セカンドスタートアップの第一期生として、最初はお互い別々のものを第2創業っていうので初めは知り合ったんですけど、今は一緒になって、 大きなものを動かそう、盛り上げようっていう話になってる時に、すごいいいタッグタグを組めるっていうか、いい仲間やと思ってるんですよ。その根本に、お互いがどんな人間や、どんな人やっていうのもわかってて、お互いを尊敬できてるんで、だからうまくいくんですよ。
福田:なるほどなぁ。一期生は5人おるけど、5名とも何かしらのイベント、プロジェクトでいまだにそれぞれ会ったりしてるよな。うちと小泉さんは、今、ファクトリズムを一緒にやってるし。それ以外にも、小泉さんは、他の残り3社と、仕事として付き合いもあるし。
小泉:もちろん、飲みにも行くし。
福田:そうそう、だから、実は2人で飲みに行っても、基本、第2創業で知り合った人らを他にも呼んだりして。やっぱりするよな、最近でも。最近どうやろうなって、来てない人らの話題にもなるし。
小泉:この前はシバさん、後で連絡かかってきて、呼ぼうと思ったんやけどって言ったら、いや昨日は徹夜でしたって。でも呼んでくれたら行ってたな、みたいな。
福田:みんな忙しい人多いよな。会社の同期みたいな感覚に近いかな。
小泉:やっぱり大事ですよね、ああいうイベントやったから今があるっていうか。あの時参加してなかったら、また違った方向に多分いってた。こんなんなってないと思う。
福田:第2創業のイベントに参加するってことは、当時感じてた課題とか悩みを解決しに行くわけじゃないですか。小泉さんはどういうところを期待して参加したん?あのプロジェクトに。私はその当時から、今の河辺川辺商会のビジネスモデルでは先行き不安やなと思ってたので、 なんかきっかけを探しに行ったっていう感じやんな。それこそ第2創業っていうのは本当そういう意味で、 今の事業プラスアルファ、もう1個柱を作りたい。そういうイメージで行ったのがたんがスタートですね。
小泉:うちはなんかその、お客さんの新規事業、お客さんの第2創業の応援みたいなことをずっとやってる会社やったんで。なんかお客さん、人のやつじゃなくて、自分のところのをやりたいなと。でも社内でやるんじゃあ、絶対、その近々の、お客さんの案件を絶対優先して応援しちゃうんで、会社じゃない他の場所でやることによって、 自社のものを作れるんじゃないかなと思って。だから参加しましたね。
福田:やっぱり小泉さんところも、自社商品みたいなものは持ちたいなっていうのもあったんやね。
小泉:そうですね。自社商品を持てば・・・けど、やっぱね、 困難こんなんができるっていう、そのできるまでのストーリーを1個作ったら、他の会社のためにもなるかなと思って。実はそういう「見せるため」の自社商品を作るまで商品作るまでの流れでしたね。
福田:あー、そうなんや。
小泉:尖ったものを作ってると、やっぱりお客さんと相談しながら進むじゃないですか. でもか。、で、ちょっと進んでるやん、できてるやんみたいなお客さんの応援ももちろんあったり。お客さんが提案してくれたりで、一緒に成長させるっていうか。ある意味、makuakeやクラウドファンディングに近いようなことが起きる。作ってくれたら買うわとかいう話もどんどんその流れであったり。 あ、やっぱやるってええことやなみたいな。やっぱこう前向きにこう頑張ってる人は、周りが応援してくれるんやなっていうのはすごい実感した。
福田:そう。結構小泉さんってそういう意味ではお客さんを 見てるところ多いよね。お客さんのためにみたいな部分が結構根本にあるな。
小泉:前提が、自分のためにって一切ない。
福田:自分というか、私はどっちか言ったら社内社員に向けての部分が結構多くて。何やるきっかけも、社員のモチベーションとかやりがいをスタートに、何かしら新しいことチャレンジしようかなっていう。スタートの部分って、実は社員向けが多いなって思ってんねんけどね。
小泉:なんで僕がお客さん向けなんかって、根本的にやっぱりベクトルを、社長を見るんじゃなくて、お客さん見るよっていう。で、お客さんに、そのありがとうを求めろよっていう。
福田:なるほどな。仕事はお客さんとの間に生まれるもんやからな。
小泉:こっちばっか見て、何しましょうじゃなくて。全部僕なり誰か決まった人が仕事受けてると、 いや、もうそれやめとけとかあるんですよ。でもうちの場合、現場が営業やったりするんで、僕がおらへんかったら現場の人に直接、対応ちょっと頼むわっていろんな人に振るんやけど、そうするとこんなん頼まれてんねんって仕事取ってきたりする。そしたら、僕やったら絶対断ってるっていう仕事もちゃんと受けるんですよ。で、それが結構その新しいビジネスの種になったり。それが成長することも多々あるんで。こっちを見てたらやめとこうってなっちゃうんですけど、お客さん見てるからそういうことが起きてます。
福田:自分らの経営理念ってまずお客さんのためにみたいな文章になってるにも関わらず、そこの部分を実際には体現できてないんやなって今思ったんやな。小泉さんの方が全然そこは明確に、お客さんありきっていうのが見えてるなと思って。話聞いてる限りやけど。
小泉:ほんまに、お客さんの株を上げてあげるとか、新入社員とか、2年目、3年目の子とかでも、その子らをぐんぐん成長させて、応援してあげる。そうしたら、絶対返ってくるんで。汚い話とかじゃなくて、お金とかじゃなくて、なんか、いい関係がというか。
福田:その、新入社員2年目、3年目っていうのも、お客さんの2年目3年目?
小泉:そうそうそうそう。
福田:その子らを成長させてあげるっていう。なるほどな。
小泉:うちだけじゃなくて、うちの仲間、加工先さんとかもそうやねんけど、その子らの応援することによって、その子らが成長してやりたいことを決めれるくらいになったらその注文が来たり、また新しい関係で一緒に仕事ができるようになるんですよ。それってよくないですか。
福田:その考え方、わかるけど、今まであんまなかったな。
小泉
多分エンジニアやからな、僕は。川崎重工のエンジニアやったんで。
福田:そういう意味では、うちはかなり内向きな経営をしてるなって今思うな。主語が私たちがになりすぎてるかもしれん。小泉さんは主語がお客さんがどうっていうのがすごいあるな。
小泉:来た人をもう超楽しませるのも得意やし。昨日もヤマハの人が来はったんやけど、もう来て5分10分でもう超ファンになりますよね。 私は何しに来たんだろうっていうぐらい楽しんでもらって、最終ファンになって、帰っていく。その時におまけでこう、色んなうちとのやってほしいことも考えてやってもらったりとか、めちゃくちゃWinWinな。
福田:来てもらって楽しませるっていうのは、オープンファクトリーやファクトリズムの期間だけではなくて、小泉製作所さんは常日頃からそれを心がけてるから。ここでのここの打ち合わせって言ったら、めっちゃテンションみんな上がるんやね。
小泉:うん。来てもらったら、それができるまでのストーリーとかも全部教えてあげるんで。
福田:これ何?っていうもん、いっぱい置いてるからな。
小泉:そう、4日前ぐらいに、現場の子に頼んで、パイプを使ってロボットみたいなん作りたいねっていう話をしたんですよ。これって、3年ぐらい前から言ってて1個もできへんかったんやけど。でもこの前具体的に、ちょっと絵を描いてみたら、すごいいいのができてきて。僕の机の上には、こういうものが、もう8体ぐらい。朝来たらできてて。
福田:いいですね〜。これは、少年が喜ぶやつ(笑)
小泉:よくわからへんこんなんがね、もう今、毎日4〜5個ぐらい、ずっと机に溜まっていってるんですよ。
福田:これ、さっき小泉製作所のインスタを新たに作ってアップしてるから見てって見せてもらったやつですよね。最近まで来てた桃山学院のインターンの子らがインスタを更新してて、こういうのをうまく散りばめて、物語的なのを作ってたりとか。で、彼らが近くのイオンモールにこれを売り込んで、今後販売できるようになるかもしれない、みたいな話でしたよね。なんかもう、そこらへんすごいなと思って(笑)これを売るって。
福田:そう、 3日間のインターンで、値段も何もかもさせてもらっていいですか、みたいな話になった時。面白いですよね。 なんかその時のそのメンバーで思った直感で、例えば2回目のインターンの時に、ちゃんと授業をやる予定やったんやけど、SNSなんかこう、机の前でなんぼ喋って勉強させててもあかんわと思って。せっかくこんなロボットできたんやったら、これのハッシュタグ30個考えよう。 今の学生のキーワードってなんなん。とか、そんなんを散りばめて考えて。できたら、じゃあ今から、皆さんにはイオンに行ってもらいます。 イオンでロケーションを考えてください。その自分の思ったロケーションで、このネジロボット使って写真撮ろうみたいな。で、ばーってやったんですよ。
福田:そういえば昔、小泉さんがお互いの社員を交換会しましょうかみたいな話も出たこともあったな。それって、今のインターンもそうやけども、結局やっぱ新しくその会社に行って、色々と学んだら、自社も見えるし。新たな発見をして、自分たちに持ち帰って展開もできるかもしれんし。
小泉:今おもろいのが、 CHOPLATE劇場とか言って、CHOPLATEの上で、この学生動画を作るんすよ。めっちゃうまいんやけど、 静止画で写真いっぱい撮っていくんですよ。コマ撮りかな。これをテーマつけてやったら結構面白いかも。
福田:あ、CHOPLATEの上で、この人形をってことね。
小泉:そうそう。写真とかで、CHOPLATEの中でいろんな世界を作ってみる。実はね、今回のこのインターンでめっちゃ僕の頭がガッと変わったんが、やっぱファクトリズムの 広報研修なんですよ。あの広報研修がむちゃくちゃ勉強になって、これや、学生に教えるのは!みたいな。写真とかもそうやけど。
福田:はいはい、ファクトリズムの中で、ともやす製作所さんが講師役になってやってくれてる研修な。広報にも力入れなあかんとみんな思いつつ、でも何からやったらいいんやろうってわからん企業が多かったからな。
小泉:あれがむちゃくちゃ良くて、すごい勉強になったんですよ。その最後の3回目が、写真。広報って、何のためにすんねんっていうところから、いろんな人の見方、ターゲットについてもあったりするんやけど、その最後の写真とかは、みんなでめちゃくちゃ真剣な会議しましたっていう写真を撮ろうみたいな。学生さんも含めて、4人とか5人チームで、すごい真剣な会議をしてるっていう写真を撮るんやけど。どういう風に配置するとか、どんな雰囲気、どんな顔で、とかっていうのを争うんですよ。むっちゃ面白くて。要するに、インスタなんかも自分が面白いと思った写真をバンバンあげるんじゃなくて、どういう人、ターゲットにどう向けてどういう写真が必要か、みたいな考えで。撮るのも、背景に合わせてこう写真は撮らなあかんよとか、横線が背景に入ってたら首切りって言いますとか、そんなんも教えてくれたり。
福田:今って社内で、うちらもX(旧twitter)もインスタもやってるけど、担当の子らがすごく悩みながら、何が答えかわからんの中でやってるから、そういうところに行って、刺激受けながら勉強するのは、ほんまにいいことやよな。悩んでるもんな、みんな。
小泉:なんかシンプルに…勉強になった。自分でやってくのもありやけど、得られるところはまだまだあったね。僕、インスタとか、本もめっちゃ読んでやってきたけど。それでもやっぱ、勉強になることが多くて。で、それを学生さんたちに見せてあげたんですよ。特に第1回のやつは、すごい学生さんにはプラスになったみたいで。
福田:なるほど。そやなー。 そういう意味での広報とかpr活動とかも結構、小泉さんところはやってるよね。youtubeもやってたりしてるからね。あれって何のために?やっぱりそういう風に広報のため?
小泉:youtubeの場合は、ファクトリズムの1回目の時に、たまたま撮影に来てくれた佐野さんがうちのファンになってくれて、やってくれてるっていうのが1つやけど。そっから縁があって、2年間ぐらい一緒にyoutubeたくさん作ってあげたんですよ。
福田
それは、向こうがやらしてくださいっていうこと?
小泉:そうやね。今で言うと152万再生ぐらいじゃないですか、多分。分析できるから、なんでそれが伸びたんかっていうのがすごいわかる。で、 youtubeってね、やっぱやるべき、やってよかったなって思うのが、残ってるじゃないですか、データが。 パイプ曲げマギアなんやって調べた時に、うちの会社が出てきて、見てわかりやすいからこれやっていうので、月に1回ぐらいはそのyoutubeによるお客さんって来るんですよ。その月に1回のお客さん獲得のためには、すごい意味があったかな。やって損はないよね。ただ、なんやろ。 youtubeってちょうどコロナが始まる前からやってて、コロナになった時にyoutubeめっちゃ流行ったじゃないですか。あん時はもうみんながyoutuber目指してたんで、 あれ以降しばらく、やっても意味がなかったんですよ。埋もれちゃうんで。プロがどんどん上げていくから、みんな見たいもんがいっぱいあって。で、僕らはtiktokにその間切り替えて、ばーってやったんです。そしたら、youtubeでは炎上ってあんまないんですけど、 tiktokは炎上しまくり(笑)もうすごいですよ。ぶわーって何百件とか、あるんすよ。初めとか、うわ、と思ったけど…会社にダメージ1個もない(笑)そもそも、 経営に関わるようなすごい人が、tiktokは見てない(笑)
福田:話止まれへん(笑)色んな会社の第2創業手伝ってきたり、色んな経験してきてるけど、小泉さんが河辺商会の社長やったらこうするな、みたいなイメージはある?
小泉:樹脂成形関係の金額とか、その辺が全くわかってないんであれやけど、 やっぱり新規のお客さんを、どうすれば確保できるかを見つける手法を考えるかな。どうしたら新規の仕事が来るんやろうっていう考え方。仕事というより、人かな。そういう新規部品を開発する会社というよりも、人とどうやったら出会えるのかっていうのを多分考えて、そういう人と出会える場所にどんどん動いていけば、必然と生まれてくる。
その新規の仕事っていうのが、今と全然違う分野がほんまはいいと思ってて。うちって、川崎重工、オートバイの二輪関係ばっかりずっとやってたんですよ。社長なった頃って、8割とかすごい多かったんですよね、で、社長になって、1年目ちょいぐらいの時に、もう脱川崎!って言って。そんなん公言してええんかいうぐらいのやつで。
福田:(笑)今でもお世話になってんのにな。
小泉:川崎のその時の 担当の課長とかにも、もう脱川崎で行くねんって言って。その人も、多分その方がええって。当時リーマンショックがあった時に、川崎社内自体にも仕事がなくなったり、発注するやせんやで紆余曲折もあったので。
福田:依存先が1本になってたリスクも考えてたんやろ。
小泉:そうそう、不景気の時に落ちない会社にしたかったんですよ。 いろんな業界をやってることによって、一つの業界の仕事がドーンと全部なくなっても、上がっていく業界もあるしっていうような、バランスを取れる会社にしたくて。毎年、うちが やったことのない業界、しかも業界だけじゃなくて、うちの会社はやったことのない仕事をどんどんやっていってるんですよ。今うちが出来ひん仕事をどんどんやったりしてて。そうすることによって、できる幅が増えてくる。
福田:あー、普通、できる範囲の中で仕事って選ぶもんやからな。
小泉:そう。できないからこそ、しかもお客さんもわからへんくてできないことをどんどんやるんですよ。そういう仕事をやることによって、実はコストっていうのがお客さんもうちもわからへんので、お互いWinWinな金額になるんですよ。
福田:でも最初にこれぐらいでやってねみたいな口約束があるのか、できてからもちはもう 払いましょうかみたいな感じなん?打ち合わせはずっと一緒にやってるけど、やっぱり無理やったな、で何の対価ももらわずに終わることもあるん?
小泉:ない。一切ないですね。
福田:あ、そこはちゃんと。やった分だけは。
小泉:やった分だけっていうか、途中でなくなるっていうのが、ほぼないですね。やっぱりやりきるというのが。初めはもちろん、できんかったり時間かかったりするけど、それは投資やなと思って。考えながらやる時間が投資やと思いながら、時間は割いていきますよ。
福田:あー。でも、そこで終わらせへんっていうことな。
小泉:そうそう。そうやってやってきて、本当に世の中にないものがやっぱうちは多いんで、だから、まあやっていくと結構成功する。
福田:そうか。だから、うちの場合の現状で言うと、 打ち合わせの段階で頓挫して、そのまま何の費用負担ももらわずに お別れみたいなこともまあまああんねんね。で、すごい無駄なことをやってしまってんねんなって、ちょっと反省する時があって、そこをなんとか改善したいなと思うねんけど。
小泉:でも、やっぱそれがあることによって、技術が引き継がれていくとか、やったことないチャレンジを入れ込んでいくっていうのが、結果プラスなんじゃないかな。お客さんの中で、自分のとこでやるわけじゃないんで、0なわけじゃないじゃないですか。費用が全くいただけないっていうわけじゃないんで。
福田:お金としてだけじゃないところにもプラスアルファのいいところがあるので、それは割り切ってやった方がいいってこと?
小泉:そう。それはもう社員さんのためっていうか、やっぱできる範囲で 同じことばっかりやってても、多分伸びないし。で、その先に、本当に自社の独自の技術みたいのが生まれてくるんやと思うんすよ。技能継承のためにも、それが使えるわけじゃないですか。こうやってこうやって、こうやねんでみたいな。で、ちょっと担当してみ、みたいな感じで。新しい人に任せながらみんなでフォローする1個のサンプルとしてやれば、それはプラスというか。
社内だけで試して作ってるだけやったら、相手がいないんで、結局社長の顔見ながらだけになっちゃうんで。
福田:そうやなあ。
小泉:あともう1個、脱川崎して何が良かったか。うちは創業が自転車のハンドル で、オートバイ関係。自転車のハンドルとかフレームとか、溶接したり、アセンブリして海外に送ってとか。バイクの量産をうちの社内でやってとか、そういう二輪関係が多かったんですよ。お客さんや物は色々やけど、やっぱ二輪やったんですよね。僕が社長になってから、その、 脱川崎っていうのはあえて謳ってるけど、要は脱二輪やったんですよ。二輪の業界っていうのが、いろんなアフターパーツパースメーカーの仕事もいっぱいやってたんやけど、めっちゃ安いんすよ。しかも二輪業界って、サプライアさんも集まってるんで、言うても似たようなことやってるとこが多かったんですよね。で、結局は、同じもんバンバン作るなら、人数とか設備、土地の広さとか、そういうので勝敗が決まっちゃうんですよね。うちの場合は20人そこそこの会社やったんで、そんなん戦っても勝てるわけないじゃないですか。って思って、うちは脱二輪、みたいな感じで、脱川崎って言い始めたんですけど。業界飛び出してみると、それまでのうちが培ってきた技術が、めちゃくちゃ喜ばれるんですよ。
福田:あー、他の業界で。
小泉:そんなんできるんですか!みたいな。これどこでお願いしたらいいかわからなかったんですよ、みたいなことばっかりなんですよ。今までずっとですよ。
福田:他の業界との出会う場っていうのは、何が多かったの、きっかけは。展示会?
小泉:初めの2年は、やっぱり展示会と、僕自身が電話してましたね。全国の、仲良くなりたいなっていう人に直接電話して。6時ぐらいやったら、工場長とか偉いさんが残ってて、まだぼちぼち片付けたりなんかしてる時間なんで、そういう人と繋がるために電話したんですよ。初めの30分でむちゃくちゃ仲良くなって、 会いませんか、みたいな感じで。で、まず絶対に来てもらって、これいいですね、そうでしょ、みたいな。今度は行きますわとか言いながら、お互いを知って、一緒に仕事をする。
福田:なるほどな。なんか、出会いって自分きっかけなんや。電話するなり。
小泉:そう。やっぱりトップセールスって、早いんすよ。 その場で話して、いいやんなり、できますよなり。うちの会社はめちゃくちゃ儲かってない会社やったんですよ。だから僕自身が社長になって言ってたのは、 小泉製作所とかじゃなくて、この小泉達也っていう人間と仕事したら間違いなく得すると思うんですよ、それぐらい自信があるんですけど取引しませんかっていう話をずっと。もう1年半、2年ぐらいずっとかな。
福田:今でも窓口は全部小泉さんがやってる?そんなことない?
小泉:30代までは僕がそれをしようって決めてやってきたんですよ。 今42なんですけど、40代になってからは、従業員さんに任せてます。作るのも任せる、極力喋るのもやってもらう、みたいな感じにしてますね。ただ、1発目とかでみんなが忙しい時は、僕が行く。
福田:あ、行くと。なるほどな。そうやな、そこら辺の任せるというところも、 塩梅が難しくて。タイで仕事してた時って、プレイイングマネージャー的なことをしていかんと、もう追いつけへんねん。自分がマネージメントもやりながら、営業もして、なんでもやらんと回らんかったけど、日本に帰ってきてから、結構各部署部署に長がおってしっかりやってくれるやん。そうすると、自分のやる範囲ってめっちゃ狭まったんよな、結果的に。 で、自分でどんどんやっていくのと、誰かに任せるのだと、当然やけど動きが違うわけじゃないですか。違う人間やから。そこのコミュニケーションというか、お互いどうやったらもっと成長できるんかなって、常に考えてるところなんやけど。
小泉:そう、従業員さんにはプライベートが絶対にあるしね。自分がやってないことに関しては、もっといけたんちゃうんか、って思ってしまったりするけど、でもそれは自分がやってないからそう思うだけで、めっちゃベスト尽くしてるかもわからへんし。
福田:そうやな。任せるんやったら、その任せ方がね。 最後までどう任せるのかってよう言うけど、そこの伝え方とか任せ方とかが、やっぱり日々のコミュニケーションがないと、なかなかうまくこう、連携取りながらできへんなとは思うねんな。
小泉:多分ね、正直、僕らが行くのと従業員さんが行くのとの差って、早さなんですよ。僕らが行くと、誰と話した方が早いかって目線が常にあるし、実際にその人と話せるから、話が早いんですよ。
福田:まあそれはあるよな。
小泉:で、値段に対しても、もう直感で、これはちもうちょいいけるやろって思ったら、その場で言えるし。でも従業員さんからしたら、ここで金額上げて仕事落としたら、めっちゃ会社に損害をかけてしまう…って悩むじゃないですか、当然。
福田:うん、そうやな、そう。
小泉:勝負をかけにくいですよね。そういう時にすごいのが、 僕の思い込みかもわからへんけど、多分ともやすさんなんですよ。ともやすさんは自分が必要な時を見極めて、そういう時だけ行ってるんやと思う。
福田:あ、決めに行くのに必要なときだけ、自分が行くと。
小泉:ああ社長まで来てもらってっていう、多分、そういう最後の流れを多分フォローするのが、ええんちゃうかな。
福田:なるほどな。営業の、そこの部分のフォロー。
小泉:ただ、それを営業さんが喜ぶかどうか言ったら、その人のスキルによるかもわからへんけど。
福田:でも小泉さんところも、営業っていう人は置いてなくて、技術的な人が営業も兼務してる形なんよな?そういう人らにとって、いざここのタイミングで社長を連れていって仕事取ってくるんやみたいな感覚をどう育てるん? 技術者の人の営業感覚をどう育てていったらええんかなとか、あんまり悩むことない?
小泉:ない。
福田:もうそれは今まで通りやっといてくれたら、自分がタイミングに合わせて行くから、みたいな?
小泉:うん。だし、ポイントでその現場なりが、ちょっと社長いいですかって、やっぱり呼んでくれます。なんていうかな、呼ぶタイミングをみんなが周知していってくれてる。
福田:あー、それは徐々に周知していくようになってきたってこと。
小泉:そういうスキルがある人達がそうしてくれてる、という感じかも。
福田:それってセンスもいるよね。
小泉:センスはいる。ビジネス的な金銭感覚とかね。
福田:そうやな。
小泉:そんなにいけるわけないって決めつけてしまう人も中にはいるんで。
福田:そうやなぁ。
小泉:うちの話だと、川崎に対してね、ずっと1本3500円ぐらいで量産してたハンドルを、去年1万円まで上げたんです。でもそれが量産でばーって流れるぐらいになってる。
福田:今まで3500円でやってたのを1万円にして、でもそのまま仕事が続いてるっていうのがな、すごいよな。そのぐらい説明をちゃんとして、相手が納得してるってことよな。
小泉:やっぱそういう、なんていうんかな、バフケンマとかメッキとかっていう、そういうのに携わってる人にお金を払わへんくて、これから残っていくと思いますかって。やっぱりそういう、技術を持っている人にこそお金を払うべきじゃないですかっていう。
福田:その考え方をしっかり伝えて。それを納得してくれるんやな、お客さんも。
小泉:けど、やっぱりその相手が受け入れやすいタイミングっていうのも、見極めはいりますよね。電気代がむっちゃ高騰したのと、ニッケル板がめっちゃ上がった時に、今しかない!って思って。
福田:なるほどな。そういう、営業に限らず個々人のセンスを見抜いて各部署に配置転換するみたいなんは、すごい 大事やなとは思ってて。やっぱりコミュニケーション、人間関係もいいもの同士でやった方が、その部署自体は盛り上がってええし、そこらへんがな。
小泉:今いろんな、周りで伸びてる会社は、 製造部の部長とかリーダーが営業に回ってますね。その方が計算も全部できるんですよ。いやもっとこれかかってるでとか。だから、製造部のそこの枠を上げて製造部を成長させるのも1つやし、それを営業に持っていく。
福田:に持っていく、ね。
小泉:そうすることで、営業も納得できるっていうか、安心できるパートナー、一緒について行ってくれる人が生まれるんですよ。
福田:ほんまそうやな。外から誰か連れてきて営業やってねっていうのは、また違う難しさがあるもんな。
小泉:急にうちの営業よってなって入っても、わからへんもん。
福田:わかれへん、わからへん。そういう、現場のこともちゃんと理解した上で、大変さもちゃんと説明できる人って、めちゃくちゃ大事やもんな。それがあるから、例えば値上げに対しての信憑性も生まれる。
小泉:そうそう。川崎の人にも、それ言うたもんな。正直ね、値上げは例えば4500、5000とか6000円でもいいんかもわからへん。でも、 そしたら今までの何十年間のマイナスを返してもらえますかって。言いましたね。返してくれるんやったらそれぐらいでいいんやけど、ちゃんとその分ももらっとかな、やっぱね、納得できへんって(笑)
福田:そうやな、ほんまに納得できへんっていうことを、ちゃんと伝えれるようにならんとね。
小泉:もちろん相手方の課長とかも、ある程度やっぱり理解してくれる人、この人やったら伝わるかなって、 その辺はちゃんと客観的に判断はしていきましたけど。人と話して、相手がどんな人かっていう洞察力とかも、多分いる。
福田:そうやね。でもやっぱり、会社から言わんとなかなか値上げ交渉しに行けへんっていうことが現実的には多いよな。それはやっぱり、納得いけへんって思ってへんからやろうか。 納得できへんから言ってきますっていうような人が多かったら、世の中全然違うんやろうなと思うけどね。
小泉:やっぱそこは、それで自分の給料がすぐ劇的に変わるわけではないしね。やっても…今のままでいいんじゃない?って気持ちが働きますよね。
福田:そうやな。
小泉:でも、うちの場合は、材料上がるたびにもうバンバン全部言ってますよ。 上がるたびに、すぐやるっていう。
福田:なるほどなるほど。うーん。
小泉:その担当は、お客さんに説明するのが好きな人がいいんですよ。喋るのが好きな人。
福田:はいはい。それが理想的やけどな。ほんまそうやねんけどな。
小泉:苦にならず電話して、すいません、ちょっと今回注文してきたんやけど、これももうどうしてもやっぱ値上げしなくてはいけなくてねって。もう会社来た瞬間に電話してるみたいな。お客さんに「あかんで」って電話してて(笑)むっちゃ上からやんとか(笑)だから、もう先にアナウンスしとくっていうか、特にオートバイ部品のオプションパーツとか、次のオーダーの時に再見積りになりますから、って先にアナウンス。
福田:どんどんね。そうやな。なんか話聞いてたら、考えさせられるわ。やっぱり小泉さんが喋ったりうまいから、社員さんにもスキルが伝わってるんかな。最近もしびれる舵取りありましたもんね。ファクトリズムに一緒に取り組んでる商工会議所さんと、ちょっとギクシャクしたことがあったやん。で、そこをもう一回いい関係性に持っていくために、小泉さんがありとあらゆる人とコミュニケーションとって。最終的に、そのこじれてた方と小泉さんとが話す前までに、もういろんな周りの人を口説いてたことで、きちんと関係が修復されたっていう。10日間ぐらいの間やったと思うんやけど。その組み立てというか、構築の仕方って仕事でも同じやろうなと思って。 その時その時でやり方は違うと思うけど、これをやり遂げるって思ったら、目標に向かってとにかく達成するまで、一気に行動するんやろうなって思った。めっちゃ短時間で目標に登り詰める、その行動力がすごいなと思って。
小泉:多分、初めに聞いた時に、うわそんなん無理ですよって思わせないための調整がむちゃくちゃ得意なんです。だから多分、短期で目標を達成できるんだと思います。
どんなことに対しても直感やねんけど、考えてないようで、実はむっちゃ考えてるんでしょうね。その瞬間に、ばーって考えてる感じ。
福田:それ訓練されてんねんって、今までで。短い時間で考えるっていう。
小泉:明日とかじゃなくてこれ今やっていう、その感覚が多分強いんやと思う。っていうのは、毎日めっちゃ忙しいからなんですよ。
福田:あ、それあるよな。忙しいからこそ、そういうことを瞬時に考える訓練されてんねんな。
小泉:もう今火消しとかな、また家帰ってからとか、もうそんなん考える暇ない。
福田:そうやねんな。明日またやることいっぱいある人にとって、今やれることは今やるもんな。
小泉:そう。ある程度忙しいというか、ちょうどいいストレスっていうのが多分いいと思ってて。なんていうかな、やることがないと、やっぱり時間って長く感じるじゃないですか。拘束されてる、みたいな。それってすごい苦痛ですよね。それよりやっぱりこう、あれ終わった、お疲れさん、また明日ねって。明日も頑張ろうって言える方が、いいなって。
福田:それ、そこにどう持っていくかっていうのは、ほんまに大事やなと思うわ。 なかなかそれをね、この数年間、残業をなくそうとか、休みは取れる時は取っていいよっていうのを、会社的に促してきたんですよ。でも、結果的にそれは、やりがいに繋がってはないんじゃないかな?とか。働きやすさとやりがいの両立というか、その辺はすごい難しいところやなと思うわ。
小泉:そうやな。でもなんていうかな、僕はうちの会社のせわしない雰囲気が性に合ってるなと思いますけど、福田さんの雰囲気だからこそ河辺商会さんからCHOPLATEが生まれたんやなって思いますけどね。紳士的なというか、服装身なりもそうやし。 なんかこう、福田さんやから、CHOPLATEが売れるんですよ。僕がCHOPLATE売ってても、せかせかして、ちょっと違うじゃん。これCHOPLATE言うて〜〜〜みたいな。 わかるでしょ。福田さんは商品にすごい合ってるから、めちゃくちゃいいっていうか。CHOPLATEの説明がめちゃくちゃ刺さる。お家でゆっくりした時間を生む商品やって。やっぱ福田さんの河辺商会あってのCHOPLATEやなって。ベストマッチですよ。
福田:それは新しい視点やなぁ(笑)面白い。それは愛着あるからかな。それともやっぱり自分の説明の仕方なんかな。
小泉:福田さんの説明の仕方が、あると思いますよ。落ち着いたトーンというか。僕好きなんですよ。みんなが僕みたいに喋ってたら、落ち着かんでしょ。昔はもっと早かったですけど。自分でもすごいなっていうぐらい。
福田:確かに、小泉さんの話聞きながら相手は30分頷くだけ、とかな(笑)でも向こうの話も聞かなあかんから質問投げかけて、その答えが1、2個返ってきたらまたそっからばーっと話す、みたいな。
小泉:でもなんて言うんかな、初めて会った人とか、そういうタイミングの時って、短い時間にどんだけ分かってもらえるかっていうの、大事やなと思ってて。聞いてもらえるようにいかに思いを伝えるかっていうのが得意なんですよ。だから、あっという間に、仲良くなれるっていうか。
福田:わかるわかる。
小泉:あ、これで心開いたっていうところまでのトーク。開いてもらってからは、別に喋らなくてもいいんですよ。でもその、喋る内容って、僕が喋りたいことじゃなく、いやある意味喋りたいことなんかもしれないですけど、相手にとってプラスになることを喋ろうとしてる。 だから熱量が入って。
福田:そやな。そこの熱量、スイッチの入れるところは結構うまいよね。ぱっと入れてね、ぱっと魅力を伝えれるもんな。
小泉:そうなんですよ。で、伝わってなかったら、ちょっと言い方変えるとこうなんですよ、とか。ちゃんと目見ながらね。あ、今伝わったわ、みたいな。
福田:わかるわかる。それを探ってる時もわかる。面白い話が多かったなぁ。色々考えさせられました。
小泉:まだ全然喋れるけど(笑)
福田:今日はもうこの辺で(笑)またゆっくり話しましょう。今日はありがとうございました。
小泉:こちらこそありがとうございました。